2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

【最高裁】同性の者が犯罪被害者給付法の「婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者」に当たりうるとした判決について

26日の最高裁判決について書いていきます。 本ノートはディスカッションを目的としており、かなり簡略な表現によっているので、少なくとも、犯罪被害者給付法の条文、控訴審判決、最高裁判決をお読みになってからお読みいただくのがよいと思います。 mainich…

「AIと著作権に関する考え方について」の概要/ 『AIと著作権』の感想

文化審議会著作権分科会において「AIと著作権に関する考え方について」(パブコメ後の版)が提出され、文化庁Webサイトでも公開されていましたので、紹介します。 「考え方」は丁寧な説明と(想像するに)様々な政治的配慮で要点が掴みにくくなっているので…

AI規則の概要

AI

3月13日、欧州議会がAI規則を可決しました。同議会が採択した法案が公開されていますので(Texts adopted - Artificial Intelligence Act - Wednesday, 13 March 2024)、それに基づいて、AI規則の概要を説明します。なお、本記事では、事業者の義務に関係す…

十徳ナイフを携帯する行為を無罪とした判決について

十徳ナイフを携帯する行為を無罪とした判決について、思ったことを書いていきます。 1 報道によれば以下のとおりです。 十徳ナイフを車内に置いていたとして、軽犯罪法違反の罪に問われた30代男性を無罪とした新潟簡裁の差し戻し審の判決が15日、確定し…

Tech Lawアップデート(2024年1月1日~3月8日)

2024年1月1日~3月8日のテクノロジー関係の政府の動きをまとめます。筆者コメントは(区別した方が分かりやすい場合には)青字としています。 サマリー 個人情報保護委員会 総務省 NISC 内閣官房・内閣府(経済安全保障関係) 公正取引委員会(デジタル市場…

那須翔「電子計算機使用詐欺罪における「虚偽の情報」の解釈・適用」の紹介

司法修習中に原案を書いた論文「電子計算機使用詐欺罪における『虚偽の情報』の解釈・適用」が、早稲田大学法科大学院のローレビューであるLaw and Practiceの第17号に掲載されましたので、紹介させていただきます。 電算機詐欺罪は、昭和62年(インターネッ…