知的財産

著作権法30条の4は著作権の内在的制約であることについて

文化庁の「AIと著作権に関する考え方について」はなかなか正確に理解されていない感じがありますが、その原因の1つは、同文書が前提としている平成30年著作権法改正に関する文化庁解説が理解されていないことにあると感じるので、それについて書いていきます…

AIの発明者性を否定した東京地裁判決について

東京地裁でAIは発明者たり得ないという判決が出ており、日経(アプリ版)で速報が出るなど世間的には一定のインパクトがあったようなので、それについて書いていきます。 「原告は、特願2020-543051に係る国際出願(以下「本件出願」という。)を…

なりすまし広告に対する様々なアプローチ:保護法益の切り分けと規制スキームの選択

人格権や詐欺についてはいろいろ考えてきたところ、ホットなトピックになっているようなので書いてみます。 概要 問題状況については、例えばフェイスブックなどSNSなりすまし、メタほぼ無回答 自民党「広告停止を」 - 日本経済新聞。 この問題は、なりすま…

「AI時代の知的財産権検討会 中間とりまとめ(案)」の概要

4月22日の「AI時代の知的財産権検討会」に「AI時代の知的財産権検討会 中間とりまとめ(案)」が提出されていたので、紹介します。筆者コメントは(区別した方が分かりやすい場合には)青字としています。 中間取りまとめ案は、「I はじめに」「II 基本的視…

「AIと著作権に関する考え方について」の概要/ 『AIと著作権』の感想

文化審議会著作権分科会において「AIと著作権に関する考え方について」(パブコメ後の版)が提出され、文化庁Webサイトでも公開されていましたので、紹介します。 「考え方」は丁寧な説明と(想像するに)様々な政治的配慮で要点が掴みにくくなっているので…